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2013.8.16
ほおづき

からまっていた糸を、
少しずつ少しずつ、ほどいていく。
端と端を探しながら、
もう二度と、途切れることのないように。
鮮やかな橙の色と、
ほんの少しの秋の香り。

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2013.8.14

咲かないハスの花。
横たわったまま、少しずつ乾いていく。
枯れているのともちがう、
朽ちているのともちがう、
美しい姿。

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2013.8.12
目印

立秋を過ぎてもまだまだ暑くて、
相変わらず下調べもせずに出かけるから、
思わぬ場所にたどり着いたり、
思いがけないことに出会えたりして、
迷うことは、やっぱり楽しい。
何も決めないこと、
時間を忘れること、
自由でいること。
なんでもないことなのに、
難しいことのようにも思えたり。
白い三日月を目印に、ただただ走った道の先。

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2013.7.27
作る

ピンク色、青緑、濃い緑、薄い水色。
紫陽花の色、色々。
大きい丸、小さな丸、
少し歪んだ楕円のカタチ。
作る手が違うと、
生まれるものも違ってくる。
答えのないモノを作ること、
新しい発想に出会えること、
そんなことが楽しくて、
今もこんなふうに過ごしている。
始まりの輪と、終わらない輪。
繋がっていること、
続いていくこと。

もしも明日雨が降ったら、一人静かに手紙を書こう。

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2013.7.26
マトリカリア

その声は、元気だけど、元気じゃない。
大丈夫だけど、大丈夫じゃない。
笑っていても、笑っていない。
たった一人でいい。
この世の中に、たった一人、
心から信じられる人がいれば、
それだけで幸せ、って言えると思う。

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2013.7.25
百日紅

お隣りのさるすべりの花を眺めていたら、
ちょうど剪定をするところだからと、切って分けてくださった。
色のなかったアトリエに、眩しいくらいのピンク色。
日差しの眩しさに、
ちょっと疲れていたけれど、
焼けた肌は、ちょっとひりひりするけれど、
色鮮やかな紅色に、少しの元気をもらった日。
さるすべり公園の百日紅は、
もう咲いているのかな。
あの日の百日紅の木の、咲いていない花のこと。

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2013.718
青い柿

小さな壁の穴が、少し気になるけれど、
糸のほつれも、少し気になるけれど、
お庭の草は、大いに気になるけれど、
きっと今日も見ないふり。
川緑の蔓は、ぐんぐん伸びて、
多分どこかに巻きついて生きるし、
青いちょうちょは、
空に負けない青さで、色鮮やかに舞っている。
何も語ろうとしない木と、
方法を知らない人。
書き留めておかなければ、きっといつかは忘れてしまう、
ほんの些細な日々の一片。

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2013.7.17

心に蓋をしないで、
生きてみてもいいのかな。

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2013.7.13
細い月

知らないことが多すぎる。
そう彼は歌う。
鹿子木楓の実。
エゴノキの虫こぶ。
青い紫陽花の魔よけの話。
遠い町に住む友人の今。
月の女神のこと。
突然の涙の意味。
君の横顔。
もしかしたら、知らなくてもいいこと。
世の中には、知らないことが溢れている。

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2013.7.12
紫陽花

暑い毎日が続くから、
なんとなく初心に戻って、シンプルなリース作り。
苦手な夏に向かう時、
必ずやって来るぼんやりとした感覚。
無駄に過ごしているような時間にも、
必ず意味はあるはずだから。
暑さに立ち枯れている紫陽花を見ながら、
そんなことを思ったり。

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2013.7.8

鈴柴胡、
小豆梨、
蔓人参、
鬼胡桃、
矢車草、
千島半鐘蔓、

長芋、
山桜、
瑠璃柳、
山の苗、色々。

2013.7.7
七夕

その木は、残酷なまでに黙っている。
あの日の出来事を、まるであざ笑うかのように。
景色は平行で、心はアシンメトリー。
泣きたいのか、笑いたいのか、わからないから唄ってみる。
空を見上げるのを忘れていて、
なんとなく途方に暮れる。
さもなければ、夕焼けがこんなに美しいはずはない。
この言葉に出会えてよかった。
必要な言葉は、必要な時にやって来る。

だから、やっぱり空を見よう。

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2013.7.2
美女柳

長いまつ毛の美しい人。
慎ましやかに、楚々と、
ただそこに、存在している。
優しさも、聡明さも、おおらかさも、
その全てを静かに纏いながら。

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