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2012.6.26
「人生の午後のある日」

行ってみたい場所があり、
見たい風景があり、
好きな音楽があり、聴きたい声がある。
時期を忘れていたかのように、
遅れて咲いた、二輪のどくだみ。
そっと開いたページに、
すべての想いを乗せる。

おおきく息を吐いて、目を閉じる。
どこへもゆけず、何もできずとも、
ただ、透明に、一日を充たして過ごす。
木を見る。
空の遠くを見つめる。
平均律クラヴィーア曲集を聴く。
バッハのねがった
よい一日以上のものを、わたしはのぞまない。

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2012.6.15
睡蓮

久しぶりにピアスを付けたら、右の耳が痛かった。
親に内緒で耳に穴を開けた時の、
チクリとした胸の痛みとおんなじ。
美しく額装された一枚の絵を、ぼんやりと眺めている。
いつもの景色の中に、当たり前のように存在している絵。
真っ黒の両手をいっぱいに動かして、
夢中で描いていた幼き姿。
その目には、この世界がどんなふうに見えていたのだろう。
朝に咲き、夜に眠る睡蓮。
たった三日だけの命。
ふと、自分に問いかけてみる。
私には、ちゃんと目の前のものが見えている?

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2012.6.14
ベリー

お庭のジューンベリーに、たった一粒だけ実が生った。
どうしようかと迷っている間に、
鳥に先を越されてしまう。
花市場で買った青いぶどうを一粒食べたら、
びっくりするくらいに酸っぱかった。
ブラックベリーと、ワイルドストロベリー、
メキシカンベリーと、ブルーベリー。
ベリーの苗、色々。
今日はなんだか、甘酸っぱい一日。

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2012.6.12
山の花

雨を連れて山へ出かけたら、
迎えてくださった方たちが、優しく笑っていた。
雨のおかげで少し予定は狂ったけれど、
景色は色濃く、澄んでいる。
山に咲く草花と、たくさんの笑顔に囲まれながら、
その風景を楽しんでいた。
ここにしかないもの。
ここでしか得られないもの。
ここでしか味わえない時間がある。

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2012.6.9
大山レンゲ

朝から降る小雨のおかげで、しっとりとした一日。
はしゃぎたい気持ちをなんとか抑え、
雨音と、ピアノの音色と、エンジン音に包まれる。
額装されたような美しいお庭。
ドウダンツツジの立ち姿。
青い青い苔。
香りの世界。
心で味わうお料理と、強い眼差し。
まるで夢の中にいるような、美しい一日。
今、こんなふうでいられて、本当に良かった。
大山レンゲの花が静かに咲いて、
その翌日に、はらりと散る。
たった一日だけど、その美しさを忘れることはない。

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2012.6.2
どくだみ

アトリエへの入口には、どくだみのアプローチ。
白い花が咲き誇り、
たくさんの方々をお出迎えする。
ただいまも、おかえりも、こんにちはも、さようならも。
絵手紙を描き初めて一年が過ぎ、
少しは上達したかしら、と母は言う。
それでも私は、
一年前に母が描いたどくだみの花が、今も大好きなのだ。

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2012.6.1
山ツツジ

イベントを彩ってくれていたのは、大きな山ツツジ。
山からの贈り物。
両手を広げ、まるで自由に踊っているような立ち姿。
華奢な枝の先に可憐に咲くピンクのツツジは、
もう終わりを迎えようとしている。
まだパンと本の余韻が残るアトリエで、
あの日の風景を思い浮かべてみる。
そこに溢れていた笑顔と、グールドのピアノ。

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2012.5.30
二歩

花と、パンと、本と。
無事に終了いたしました。
たくさんの方々にお越しいただきましたこと、
心から感謝の気持ちでいっぱいです。
花、パン、本。
日常の中に、当たり前のように存在し、
日々を優しく照らし、寄り添ってくれているかけがえのないもの。
そんな大切なものを、
大切な場所で、皆さまとご一緒できたこと。
この日に向けて、二人でたくさんの時間を過ごせたこと。
とても幸せに感じています。
目の前に在る小さな光をしっかりと見つめながら、
これからも、一歩、二歩。
そして、次の三歩へ。

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2012.5.27
「大丈夫、とスピノザは言う。」

アトリエを始めてから、今日でちょうど二年。
そのことに、たった今気がついた。
この二年で何が変わり、何が変わらないのだろう。
直向きに花と向き合い、その先にある何かを探し、
出会えた方々に育てられ、夢中で歩んだ二年だった。
目に映る美しいものを心で感じ、
美しい音を心で感じ、微かな香りを心で感じ、
愛しいものに触れてみる。
心が溢れそうになっても、きっと大丈夫。
明日は、三年目の一日目。
ずっと変わらないものを、ずっと大切にしていたいと思う。

空の下に在る
小さな存在として、
今、ここに在る、ということ。

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2012.5.25
ジャンヌ・ダルク

バラの花に囲まれたお庭を拝見してから、
バラのことが気になっている。
特別な感じがするから、
普段はあまり選ばない花だけど、

今はそんな気分。
華やかに花開く姿と、甘い香り、儚い散り際。

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2012.5.21

麻の原糸を編む、手。
優しく、丁寧で、柔らかな指先。
その手から生まれたカタチ。
大きいものも、小さなものでも、
何かを作り出す手は、とても美しい。

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2012.5.17

種のこと。
翼をつけて、風に乗る。
水に乗って、漂流する。
鳥を誘い、その身を託し、運ばれる。
自力で、飛ぶ。
山火事を待つ。
命のバトンを絶やさないよう、生まれ出たカタチ。
旅する種のお話。

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2012.5.16
鉄線

繊細な線のクレマチス。
深い深い紫の色。
昨日笑っていた少女が、今日は泣いていて、
雨模様だった空は、雲一つなく晴れ渡っていた。
細い線のようで、鉄のように強く、
丈夫なようで、折れそうに儚い。
強さと脆さは、紙一重なのだと思う。

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2012.5.13
花の束

想いを、ぎゅっと束ねた花束。
小さいもの、大きなもの。
淡い色と、大人色。
思いやりの心と、一途な優しさ。
それぞれの想いが、
ちゃんと届きますように。

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2012.5.12
ふたりいろ

お二人の、柔らかい色。
それぞれの、いろ。
いつも素敵なお写真を撮ってくださっているaoさんと、
お友達のmiyuさん。
お二人の写真展が、明日から始まります。

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2012.5.10
菖蒲

五月には、菖蒲の花。
高く、すらりと伸びた立ち姿。
最初の花が萎れたあとの、二度目の蕾。
あっという間に咲いてしまう潔さ。
強くて、美しい。
五月の声を聴いた時、真っ先にお届けしたい人がいた。
きっと、来年こそは。

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2012.5.9
山紫陽花

今朝、花市場で見つけた山あじさい。
柔らかなピンク色。
でも、時々紫の色。
よく見ると、緑色。
雨が降り出したと思ったら、急に日が射しきて、
明るくなったと思ったら、また曇り空に雷が鳴る。
今日の空は、まるで気まぐれな紫陽花のよう。

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2012.5.8
色々

とても綺麗な色のツツジが咲いた。
シャーベットのような、優しい色。
窓から降り注ぐ、柔らかな陽射し。
お庭の緑が鮮やかに色付く。
ピンク色の、昼咲き月見草のお話。
夜に咲くから月見草。
でもピンクの可憐なその花は、明るい午後に静かに咲く。
こぼれ種から生まれた花のこと。

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2012.5.3
ハナミズキ

八重咲きのハナミズキ。
昨日蕾だった花が、今日は大きく咲いていた。
日々姿を変える花。
山の麓の赤い花に、そっと想いを寄せる。
ハナミズキにまつわるエトセトラ。
心に留めておきたいこと。
降りだした雨と、ピアノの音色。
やっぱり、雨の日が好き。

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2012.4.27
花と、パンと、本と。

最初の一歩は、昨年の冬のこと。
あれから半年。
二人でゆっくり時間をかけて取り組んだ二度目の歩みは、
花と、パンと、そして本。
花を愛でる。
パンを味わう。
本を眺める。
素敵な一日となりますように。
初夏の日に、皆さまのお越しをお待ちしております。 ***

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2012.4.26
レッスン

春の花あしらいは、繊細な硝子ビンに。
芍薬、クレマチス、アストランティア、アスチルベ・・・
お花を生ける前の、ほんのひと手間のこと。
プリフラワーは、薄いプレートに絵を描くように。
優しい色のお花。
世界に一つだけのもの。
ご参加くださった皆さまへ、
素敵な時間をありがとうございました。

これからお越しくださる皆さまへ、
心よりお待ちしております。

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2012.4.25
ジューンベリー

駆け足で春がすり抜け、
初夏のような暖かさがやって来た。
アトリエのどくだみの新芽が、あわてて顔を出す。
大切な人と過ごす、柔らかな午後の昼下がり。
裸のままのジューンベリーの木に、
たった一輪、花が咲いていた。
こちらを見て、微笑んでいるかのように。
次は、私を選んでねって。

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2012.4.22
一輪草

自分に問う。
悔いが残らないよう、問い続ける。
雨と一緒に歩いていたら、
ずぶ濡れの足元に、答えが見えた。
ありがとう。
今日のことを忘れないよう、
自分のために、一輪の花を買った。

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2012.4.13
香り

美味しいお紅茶をいただいたあと、
茶殻を眺めては、美しいねって話をした。
それから数日。
甘いバラの香りと、黄色いカモミール。
まだ色褪せない色と香り。
初めてのポプリ作りに、挑戦してみようかな。

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2012.4.10
ひとひら

アトリエの桜が満開を迎え、
そっと触れると、花びらがハラハラと散る。
床に落ちた一片一片が愛らしく、
しばらくそっとしておくことに。
花弁、花びら、はなびら。
儚い桜のその姿には、どれが当てはまるのだろう。

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2012.4.8
春花

春を迎え、花は色づく。
花と向き合い、人と向き合う。
想いを乗せて、心を届ける。
始まりの春。
色も、香りも、佇まいも。
花と寄り添う毎日が、とても愛おしく、
こんなふうに歩いていられて、ほんとに良かった。
始まりの時には、いろんな思いが巡るもの。

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2012.3.31
大いなる、小さなものについて

人は、言葉に傷つき、言葉に救われ、
言葉に気付かされる。
好きな詩集を開いてみたら、心の中にストンと落ちた。

人の感受性にとっての、大いなるものは、
すぐ目の前にある小さなもの、小さな存在だと思う。
幸福は、窓の外にもある。樹の下にもある。
小さな庭にもある。ゼラニウム。
ペンタス。ユーリオプシス・デージー。
インパチェンス。フロックス・ドラモンディ。
目の前に咲きこぼれる、あざやかな
花々の名を、どれだけ知っているだろう?
何を知っているだろう?何のたくらむところなく、
日々をうつくしくしているものらについて。

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2012.3.26
ピンク

ある方に、男性的な一面をお持ちですねと言われ、
とても新鮮な気持ちがした。
自分の中にある、自分では気付かない部分。
新しい発見。
でも今日は、なんだかピンク色の気分で。

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2012.3.26
ミナレット

可愛いな、と思って買ったら、
どう見ても野菜でした。
これ、食べられます。
でも、飾ります。

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2012.3.24

昨日も雨。
今日も雨。

少し小雨になった時間を見つけて、
傘も持たずに出かけた。
夢中で苗木を探し回り、
美しい佇まいの木に出会って嬉しくなり、
見つけたいものが見つからずに悲しくなり。
少し晴れ間が見えたかと思ったら、
また強い雨が降りだし、
今日の心は天気と同じ。
イタリアンベリーの実がころんと落ちて、
ふと見上げた東の空には、大きな虹が架かっていた。
だから今日は、とっても良い日。

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2012.3.20
祈り

その場所にしゃがみこんで、
夢中でファインダーを覗いていた彼女。
その向こうには、何が見えていたのかな。
大切に思い、願い、祈り、受け止め、
植物は命を宿している。
溢れ出る涙の中に、
優しくて尊いものが見えた気がした。

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2012.3.17
あじさい

気まぐれなあじさいのことを考えている。
紫のあじさいは、
すぐに萎れてしまったけれど、まだそこに居たいと言うし、
緑のあじさいは、
そこに居てほしいのに、風のようにどこかに消えてしまった。
それならば、しばらく好きにしてもらおう。
今日は、初めての美しい音色に身体が震えた日。

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2012.3.15
美しいもの

昨夜の夢のような出来事からまだ覚めやらぬまま、
アトリエの扉を開けると、
椿の花が一輪落ちていた。
散り際の潔さは、言葉にできないほど美しい。
春色のお野菜、チューリップのダンス、美しい音楽。

日々の中には美しいものが溢れていて、
心の奥で感じたことを、
共に分かち合える人がいるってことは、
とても幸せなことだと思う。
毎日がきらきらしているのは、
そのことに気付けたから。

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2012.3.7
名前

花の名前は無数にありすぎて、
多分一生をかけても覚えきれないだろう。
言葉の砂時計をひっくり返してみたら、
小さな文字がハラハラと落ちて、
心の中に、そっととどまる。
子どもの頃はあまり好きではなかった自分の名前が、
今はとても愛おしく、大切なものに思えている。
草の冠をつけてくれてありがとう。
優しい名前を与えてくれた両親に、感謝。

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2012.3.6
サクラサク

一足早い桜。
陽射しが暖かになり、
娘は眼鏡を変えて、
私は髪を切った。
春色のコートに着替えたら、休日には少し遠出をしよう。

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2012.3.2
咲いた

コサージュ作りのレッスン。
お花を一輪一輪束ねていく。
温かな時間が流れる中で、
静かに静かに、木蓮が花開く。
一輪、そしてまた一輪と。
心を込めて作られた一つ一つの花の束が、
それぞれの大切な日に、
そっと花を添えられますように。

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2012.3.1
記憶

自分の記憶の引き出しを、
夢中で探る作業が続いている。
あの時見えていたモノが、今の自分にどう映るのか。
重ねてきた年月を思い、
心のフィルターに、そっと問いかけてみる。

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2012.2.29
如月

日々が過ぎていくのが早すぎて、
逃げるように二月が終わろうとしている。
今年は一日多くて、なんだか嬉しい。
笑顔がいっぱいの幸せな一日。

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2012.2.26
宝物

人の心は、ほんとに飛んで行くのかな。
きっと偶然ではない必然で。
真っ直ぐな心に、真っ直ぐに向き合う。
宝物にしたい言葉を並べてみたら、
きっと飛び超えられるはず。
木蓮の蕾が静かに咲こうとしていて、
ほんの少し芽吹いた山からいただいたフキノトウも、
今流れている美しい音楽も、
大切な繋がりの中から生まれた宝物。

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2012.2.16
今日のこと

ほんの少しだけ、春に近づいたような柔らかな陽射し。
笑顔で扉の前に立っていた方は、
小さな植木鉢を優しく抱えていて、
昨日よりもすっかり伸びたムスカリに、
私も思わず声を上げた。
春色のリース作りにと、植物を選びに来てくださった方。
こんなのがいいかな、あれはどうかなと、
一緒に考えてみる楽しい時間。
いつも季節の枝モノを見つけに来てくださる方。
今日は、カッコいい梅の木。
木蓮は少し早いけど、

三月のお節句の頃にはやっぱり桃ですねと、
暦と共に移り変わる花の景色のことを思う。
初めて覗いたレンズの向こうには、
とても柔らかな空気が見えた。
思い切ってシャッターを押してくださいと教わり、
一瞬息を止める。
多分ぶれた、初めてのハッセル。
今日の出来事。

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2012.2.15

扉を開けると、蝋梅の甘い香り。
昨日から降り続く雨が、まだすっきりとせず、
曇りがちな空。
人と人とのご縁は、本当に不思議なものだと思う。
流れに身をまかせていたら、
互いに引き寄せ合うように、一つの糸で繋がっていた。
人も、植物も、同じ命。

マンサクとミモザ。
私の中にはなかった縁が、糸と糸で繋がり合う。
植物に寄り添っていられて、本当に良かった。

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2012.2.12
つりしのぶ

つりしのぶの作り方を教えていただいて、
青い香りに包まれる。
苔にしのばせた根っこ。
しっかりと根付いた頃には葉が伸びて、
どんなふうに姿を変えていくのかな。

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2012.2.10
君影草

フランスでは、聖母マリアの涙。
ドイツでは、五月の小さな鐘。
そんなふうに呼ばれる可憐な花は、
力強い根っこに支えられ、
今日も元気に咲いていた。
その花言葉を信じて。

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2012.2.9
束ねる

くちなし、カーネーション、あじさい、バラ・・・
いろんな花を束ねて作る、
小さなブーケ。
ストールに添えて。
胸元のブローチ。   lesson

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2012.2.8
思い

どうしても見てみたい瞬間があって、
じっと花を眺めていたけど、
そんな簡単にはいかないもの。
新種のラナンキュラスに見入っていたり、
少し膨らんだ木蓮の蕾に気付いたり、
昨日とはちがう今日がある。
知らなかったことを知ることはとても楽しく、
もっと深く知りたいと思う。
昨日見かけたムスカリの球根があまりに可愛いかったから、
今日はムスカリを飾ってみた。
心の中を、いろんな思いが交差する。

美しく咲いた椿の花が、ぽとりと落ちるその瞬間を、
いつかは見られるのかな。

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2012.2.7
アンダルサイト

本当は、あまり得意ではないゴールドの色。
でも今は、そんな気分。

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2012.2.4
立春

寒いのは苦手だけど、
冬の風景は好き。
空気は冷たいけど、凛としている。
明け方の空が、
ほんの少しだけ明るくなったような気がして、
小さな春を感じた。
ふと足元に、昨日蒔いた豆を見つけて、
もう少し暖かくなったら、お庭に種を蒔こうと思う。

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2012.2.2
日々
少しずつ膨らんでいく蕾。
こぶしの花の美しさ。

可憐な鈴蘭の花を支える、力強い根っこ。
白である理由。
今まで知らずにいた世界。
多分、必然だった出来事。
ぼんやりと外を眺めていると、
小さな粒がはらはらと舞って、
冷たい地面に消えていく。
美しい音楽が静かに響いて、心の中に染み渡る。
凍えるように冷たい手をこすりながら、
それでも日々の中には、
小さな幸せが溢れている。
そんなことを考えていたら、もう一月が過ぎていた。
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2012.1.21
大寒

大寒の日。
外は雨。
湿気を含んだアトリエ。
この場所でお客さまと過ごす時間は、とても愉しい。
手編みのセーター。
小さくて、愛らしい笑顔。
アーティチョークの花。
月と六ペンス。
明日は晴れるかな。

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2012.1.19

自分が本当に好きなものに出会えることは、
そう多くあることではない。
だから、出会えた時には、
あまりに嬉しく、ちょっと跳ねてみたくなる。
小さな気泡に、くすんだ硝子。
優しい色のスカート。
会いたかった人。
思いが溢れ出ないよう、そっと瓶にふたをする。

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2012.1.17
春色

優しい色のチューリップ。
ラナンキュラス、ヒヤシンス、そしてゼンマイ。
外はまだまだ寒いけど、
アトリエの花は、春の色。

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2012.1.16
白い月

先日、hibinoteさんのお教室で教えていただいた手作り石鹸。
しばらく寝かせていたものを、
わくわくしながら箱から出して、
どきどきしながらカットしてみた。

優しい香りと、炭の色。
雪をイメージしたつもりが、白い月のように見えて、
それもまた気に入っている。
ふと見上げた夜の空には、
霞んだ月がぼんやりと見えた。
明日は、今年最初のアトリエの日。
素敵な一日になりますように。

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2012.1.10

少し模様替えをしようかと思い、
あれこれ移動してみたものの、
なんだか落ち着かなくて、
やっぱり元に戻してしまう。
お庭の枯れ木を片付けなくちゃと思っているのに、
あまりに寒くて動けない。
時間があれば、やりたいことはたくさんあるけど、
時間があっても、なかなか進まないこともある。
相変わらずのペースだけれど、
今年はもう少し、上手く歩いていきたいな。

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2012.1.8

勉強をしなさいとは言わない父が、
唯一本を読むことだけは、
繰り返し繰り返し、口癖のように言い続けていた。
だからというわけでもないが、
本を読むことも、本を眺めていることも、
自然と好きになっている。
ここ数年、年明けには恵文社に足を運び、
ゆっくりと過ごす時間がお気に入り。
娘が選ぶ本が、少しずつ大人びていくようで、
嬉しくもあり、淋しくもある。
昔読んだ本を、もう一度読み返してみると、
あの頃とは違った自分がいる気がして、
とても不思議な気持ちになる。

先日父から薦められた本は、
私が生まれるよりもっともっと前のもの。
言葉が時間を越えて、不思議な糸で繋がっている。

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2012.1.3
謹賀新年

新年明けましておめでとうございます。
いつもと変わらないお正月を、
いつもと変わらず過ごせることに感謝をし、
今年もまた、
素敵な一年となりますように。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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